1. パラメータファイル (Model Checkpoint)
パラメータファイル(例:my_voice_model.pth)はバイナリデータなので中身をテキストで見ることはできませんが、概念的には以下のようなモデルの学習結果が数値の配列として格納されています。
項目概念的な内容役割
ジェネレーターの重み$W_G: [[0.12, -0.05, …], [0.99, 0.01, …], …]$音響特徴量から生の音声波形を生成するための数百万の数値。
エンコーダーの重み$W_E: [[-0.45, 0.22, …], [0.10, -0.87, …], …]$テキスト情報から音響特徴量を作り出すための数百万の数値。
話者埋め込みベクトル$V_{\text{speaker}}: [0.75, -0.11, 0.40, …]$このモデルが学習した**話者(声質)**を特徴づける固有の数値(声のDNAのようなもの)。
ポイント: このファイルは、提供された音声データとテキストの関係を学習したニューラルネットワークの脳そのものです。
2. 設定ファイル
"train": {
"log_interval": 200,
"eval_interval": 1000,
"seed": 1234,
"epochs": 1000
},
"data": {
"training_files": "filelists/train.txt",
"validation_files": "filelists/val.txt",
"max_wav_value": 32768.0,
"sampling_rate": 24000 // 💡重要:音声の品質(サンプリングレート)
},
"model": {
"inter_channels": 192,
"hidden_channels": 192,
"filter_channels": 768,
"n_heads": 2,
"n_layers": 6,
"kernel_size": 3,
"p_dropout": 0.1,
"gin_channels": 256, // 💡話者埋め込みベクトルの次元
"style_channels": 128 // 💡Style-Bert-VITS2のスタイル特徴量の次元
},
"speakers": {
"speaker01": 0,
"speaker02": 1
} // 💡話者IDとモデル内でのインデックスの対応
}
https://github.com/litagin02/Style-Bert-VITS2
config.jsonと.pthのセット
https://huggingface.co/RinneAi/Rinne_Style-Bert-VITS2
設定ファイル config.json モデルの構造、サンプリングレートなどの設計情報を定義するテキストファイル。
パラメータファイル Rinne.safetensors 学習によって得られた**モデルの重み(パラメータ)**を格納したファイル。従来の.pthに代わり、安全性の高い.safetensors形式が使われることが増えています。
スタイル情報 style_vectors.npy Style-Bert-VITS2特有の、声の**スタイル(話し方、感情など)**の特徴を格納したファイル。
これらのファイル3点セットをダウンロードし、Style-Bert-VITS2の実行環境に配置することで、テキストから指定した声(この場合は「Rinne」)で音声を合成できるようになります。
なるほど〜、